夏になるとほてり、汗をかきやすい人は、自分が”暑がり”だと思い込んでいませんか?
実はその原因、”冷え性”かもしれません。
手足が温かいから、冷え性とは無縁だと思っているあなたも、体の中では熱のバランスが崩れている可能性が…!
今回は、夏だからこそ気を付けてほしい「隠れ冷え性」の特徴と対策による改善方法をお伝えします。
隠れ冷え性チェック

隠れ冷え性が厄介なのは、体の中で「冷えと」と「ほてり」が同時に起こっているということ。
実は、冬の寒がりに多い冷え性よりも、一歩進んでひどくなった状態なのです。
自律神経が乱れて体温調節が苦手になってしまったことで、以下のような症状が現れます。
- ︎汗をかきやすい
- ︎顔や手足がほてる
- ︎お腹を触ると冷たい
- ︎生理痛・生理不順
- ︎不眠
- ︎肌荒れ
隠れ冷え性2つのタイプ
冷え性には、手足が冷える「末端型」、腰から下が冷える「下半身型」、お腹が冷える「内臓型」、常に体温が低い「全身型」の4種類があります。
特に、隠れ冷え性では「下半身型」と「内蔵型」の冷え方に注目しましょう。
下半身型
特徴
- 顔や上半身から汗をかきやすい
- のぼせやすい
- 顔や手がほてり、足先は冷たい
- 脚がむくみやすい
“冷えのぼせ”とも呼ばれ、汗を止めたくて、身体を冷やしてしまいがちですが、上半身の暑さは下半身の冷えが原因。
座りっぱなしや運動不足でお尻や脚の筋肉が弱まり、下腹や脚への循環が悪くなると、熱は上半身だけをぐるぐる巡るため、ほてりやのぼせを感じてしまうのです。
※更年期障害との違い
更年期障害の代表的な症状に、ホットフラッシュと呼ばれる発汗やのぼせがあります。
40~50代の女性に多く、女性ホルモン(エストロゲン)の減少による、ホルモンバランスの乱れが原因です。
一方、冷えのぼせは年代に関係なく現れ、冷えやストレスによる自律神経の乱れが原因。
特に現代は、子供のころからエアコンやファッションの影響で手足を冷やしてしまい、若い世代にも多いとされています。
内臓型
特徴
- 全身に汗をかきやすい(汗で冷えやすい)
- お腹が冷たい、張りやすい
- 手足がほてり、肌の表面は温かい
- 手足の先よりも、太ももや二の腕が冷えやすい
冷たい物の飲食を繰り返すことで、胃腸を中心とした内臓が直接冷やされることが原因のひとつ。
体の内側は冷えているのに、外に逃げていく熱のせいで体の表面は温かく、最も冷えに気付きにくいタイプです。
代謝が下がって太りやすいので、ぽっちゃり体型の人に多く、女性は子宮まで冷えると不妊の心配にも繋がります。
隠れ冷え性は夏に注意

体温よりも暑い時、体の中では血管が広がったり、汗をかいたりして、熱が体の外に逃げていきやすいように自動的に調節されます。
しかし、暑いからといって、冷たい物を食べたり飲んだり、冷房や薄着を好んでいると、必要以上に熱が逃げ過ぎて、体は芯から冷えきってしまいます。
隠れ冷え性では冷えの自覚がなく、むしろ暑さを感じやすいため、夏場の過度な暑さ対策によって、知らず知らずのうちに冷え性が悪化しやすいというわけです。
さらに、内臓が冷えていると、便秘や下痢など胃腸の不調も出やすく、夏バテや熱中症にも注意が必要。また、免疫力も低下して夏風邪を引きやすくなります。
夏の冷え取り対策
・冷たい物・甘い物を控える
アイスクリームや冷麺など、夏ならではの冷たい物は我慢です。生野菜も避け、火を通す調理で工夫しましょう。
また、砂糖や炭水化物自体も冷えの大敵。血糖値を急上昇させ、それを下げるために働くインスリンが体温も一緒に下げてしまいます。
・湯船につかる
シャワーをさっと浴びるだけでは、体の芯が温まりません。しかし、お湯の温度が熱すぎると、余計に汗をかき、かえって冷えてしまいます。
長時間の入浴は避け、39~40度の温度でおなかをしっかり温めるのがおすすめです。
・薄着をしない
夏は冷房で一気に冷えるだけでなく、外と室内の温度差が激しくなり自律神経の乱れに繋がります。
いつでも体温調節できるようにカーディガンなどの羽織り物を用意しておきましょう。
また、サンダルや素足で過ごすのもNG。体の熱は末端から逃げやすいので、薄い靴下を履くと◎。
鍼灸で体の芯から温める
隠れ冷え性体質の人は、体を冷やし続けると悪化しますが、手当たり次第に温めれば改善するというわけでもありません。
鍼灸治療では、局所を温めるだけでなく、体質を見極めて、熱が体の中をうまく巡るように整えていきます。
夏でも冷えるということをお忘れなく、冷え対策を継続して、内側から身体を温められるようになりましょう!

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