ブルーライトを直視し続けると、頭痛や不眠などに悩む、重度の眼精疲労=”VDT症候群”に発展するかもしれません。
デスクワークなど、何時間も画面とにらめっこで、疲れ目が当たり前になっている方は要注意!
症状が増えてお仕事どころではなくなる前に、まずはブルーライトと身体の関係を知って、早めの予防をはじめましょう。
VDT症候群とは
VDT症候群は、パソコンやスマホなどの画面機器を長時間見続けることで引き起こされます。
一時的な『疲れ目』とは違い、休憩や睡眠を取っても症状が消えない『眼精疲労』の状態に加えて、精神的な症状も現れます。

症状
目の症状
- 目の疲れ
- 充血・痛み
- 視界のぼやけ
- 視力低下
- まぶたの痙攣
- ドライアイ
体の症状
- 首・肩・腰のこりや痛み
- 頭痛
- 倦怠感
- 手首の腱鞘炎
心の症状
- イライラ
- 抗うつ
- 不眠症
- 無気力
など
原因
実は、脳に入る情報の約90%は目(視覚)から得られていて、目はただ開いているだけでも、必死に情報を集めようとします。そのため、目は起きている間、ずっと働きっぱなしとなり、体の中で最も疲れを感じやすい場所なのです。
では、どうしてVDT症候群は、目だけでなく体や心にまで症状が出てくるのでしょうか?
ブルーライト
本来ブルーライトは、体内のリズムをつくる、注意力を高めるなど、身体に必要な働きかけをしてくれますが、その反面、浴びすぎると目や睡眠にはデメリットをもたらします。
目への影響
ブルーライトの光りは非常に強く、網膜まで届くので、目にはかなりの負担がかかります。
また、散乱しやすい光のため、その光に焦点を合わせようとすることで、目の筋肉を酷使することになるのです。
さらに、ディスプレイ見ている間は、まばたきの回数は通常の4分の1以下に減少します。
涙の分泌が減って目全体に行き渡らず、どんどん蒸発するばかりで、目の表面が乾いてドライアイにもなりやすいのです。
睡眠への影響
私たちの体は、日中に太陽光に含まれるブルーライトを浴びることで昼と夜を区別しています。
しかし、夜間にVDT作業を行うと、脳が昼間だと勘違いして体内時計が狂い、なかなか寝付けない、眠りが浅いといった症状が現れます。
また、ブルーライトは“メラトニン”という眠りホルモンの分泌を抑えてしまうため、昼間でも浴び過ぎると睡眠の質が下がります。
「眠れないから布団の中でスマホを見る」といった悪循環を作ってしまわないよう、寝る前1時間はスマホの光を浴びないように意識しましょう。
姿勢
作業に集中していると、無意識に画面との距離が近づき、ブルーライトの影響をより強く受けてしまいます。
また、長時間同じ姿勢を続けることで、目や体の筋肉は力が入りっぱなしの状態に。
そのため、血行が悪くなって肩や腰が重だるい、キーボードやボタンを打つことで手首が痛い…といった体の症状だけでなく、全身の緊張状態が続くことで、次第に自律神経のバランスが乱れ、精神的にも不安定になりやすいのです。
さらにリモートワークでは、孤独で単調な作業となってしまいがちで、メンタルに大きな影響が及んでしまうと考えられています。

東洋医学と目の疲れ
東洋医学では、目と関係が深いのは「肝」という臓器です。
現代医学の肝臓とは少し違いますが、肝には血を十分に蓄えて、気や血が全身に行き渡るようコントロールする働きがあると考えます。
また、肝は『目』以外にも、『涙』を出して目を守り、『筋』を栄養して運動させ、感情では『怒り』と深く関わるとされています。
つまり、目を使い過ぎて「肝」が弱ると、涙の量や筋肉への血流、精神にも影響し、「目の乾燥・充血」、「肩こり」や「イライラ」など、関係の深い部分に症状を引き起こしてしまうのです。
☆肝を整えるツボ☆
肝のエネルギーを整えるツボの中で、特に目の症状に効果的な2つをご紹介します。
痛気持ちいいポイントを見つけてゆっくり押してくださいね。
・太衝
肝にとって最も重要なツボといわれ、全身に気や血を巡らせ、自律神経も整えます。
場所・・・足の甲で、足の親指と人差し指の間をたどると、骨が交わるところ
・光明
目に明るい光を与えると考えられてきたツボです。
場所・・・脚の外くるぶしから手の指5本分上がったところ

☆目の周りにあるツボやその他の疲れ目対策は、こちらの記事もチェック↓↓↓

鍼灸治療で疲れとおさらば!
ブルーライトが目の疲れ以外にも、全身にまで不調を及ぼすとは、思いもしなかったかもしれません。しかし、私たちの目は思っている以上に、疲れて傷ついています。
何より大事なのは、連続して長時間作業せず、休憩や睡眠をとるなど、こまめに目を休ませること。
当院では鍼灸+アロマでリラックス効果の高い施術もご用意していますので、自分なりのケアで症状が改善されない時は、我慢せずにご相談くださいね。
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