自分でできる!月経前症候群(PMS)に効果のある対策とは

PMSで悩む女性 その他

働く女性が多い現代では、実に約80%の女性が、月経前の不調「月経前症候群(PMS)」に悩まされています。

PMSはストレスに影響されやすく、月経前にイライラしたり、頭やおなかが痛くなったりして、ひどい時には仕事や家事、育児がままならないことも。

誰にも迷惑かけたくない!と思っていても、自分でもコントロールできず、体質だから仕方ないと諦めていた方も多いはず。

そんな女性の方々のために、PMSを西洋医学と東洋医学の両方の観点でご説明し、ご自身でできる対策や、効果のあるツボをご紹介します!

月経前症候群(PMS:premenstrual syndrome)とは

月経前の3~10日の間に続く、こころとからだの症状のことで、月経が始まると自然に治まります。

原因は解明されていませんが、女性ホルモンの変動が大きく関わっているようです。

PMSの症状〈いくつ当てはまる?〉

症状はさまざまで個人差が大きく、年齢や出産によって変化するともいわれ、特に20~30代で症状が重い人が多いようです。

からだの症状

・乳房の張り
・腹痛、おなかの張り
・頭痛
・むくみ
・身体がだるい
・食欲増加
・便秘、下痢
・肌荒れ

こころの症状

・イライラ、怒りっぽい
・不安感
・落ち込む
・集中できない
・強い眠気(または眠れない)
・無気力

PMDDさらに、PMSの中でも精神的な症状が強いものは「月経前不快気分障害(PMDD)」と呼ばれ、日常生活に支障が出る場合もあります。

鑑別診断またPMSと同じような症状でも、40~50代では更年期障害の可能性があるので、鑑別診断は必要です。

PMSとホルモンバランス

幸せホルモン「セロトニン」

セロトニンは精神を落ち着かせる作用がありますが、月経前に減少してしまうため、気持ちの不安定に繋がるといわれています。

月経前は、2つの女性ホルモンの量がちょうど入れ替わる時期で、エストロゲンが減り、 プロゲステロンが増えていきます。

エストロゲンとプロゲステロン

エストロゲンは自律神経を整え、肌や髪にハリを与えるので、減少すれば、不眠や肌荒れを引き起こします。

プロゲステロンは妊娠に適した体をつくるホルモンなので、身体に水をため込み、食欲や眠気を増進させます。

東洋医学で考えるPMS

東洋医学では、「気(エネルギー)」「血(栄養)」「水(体液)」がバランスよく全身を巡ることが健康とされてます。

気・血・水のどれかが不足または停滞すると、不調が始まり、やがて病気に発展すると考えられています。

月経前は子宮に血液が集中してしまうので、気血水のバランスが崩れやすく、PMSが起こるというわけです。

「気・血・水」と症状、ツボの関係 

PMSの代表的な症状は、気血水のタイプに分けられ、それぞれ効果的なツボも異なります。

ツボは痛気持ちいい程度に押したり、温めたりすることで、症状緩和に役立ちます。

気が滞る、気滞タイプ

月経前にイライラして、胸やおなかの張りが気になる方は、気がうまく流れずに渋滞して、パンパンに膨れている状態です。
PMSの中で最も多いタイプで、毎日忙しく、ストレスをためやすい人に多いです。

おすすめのツボ“太衝”
両足の甲にあり、足の親指と人差し指の間をたどって、骨が交わるところにあります。気の巡りを整え、全身にエネルギーを行き渡らせます。

東洋医学

血が滞る、血於タイプ

下腹の鋭い痛みや頭痛がひどい方は、骨盤や子宮、卵巣への血流が悪いことが原因。

月経時に経血の色が赤黒く、塊が出やすいのも特徴です。

おすすめのツボ“血海”
両膝のお皿の内側から、指3本分上にあり、血を補って流れを良くしてくれます。

水が滞る、水毒タイプ

むくみやすく、めまいや吐き気がある方は、体に余分な水が溜まっています。

普段から胃調が弱く、胃もたれや下痢をしやすい傾向があります。

おすすめのツボ“水分”
 おへそから指1本分上にあり、水を上手に分配して、不要な分は排出する作用があります。

あなたができるPMS対策

1. ストレスを溜めない


熱すぎない湯船につかりましょう。首の後ろをゆっくり温めるのも効果的。

また、睡眠時間はしっかり確保してくださいね。

2. 仙骨を温める

お尻の真ん中にある骨(仙骨)を温めることで、骨盤内の血行が改善します。

腹巻やカイロを使って、冷えから子宮を守りましょう。

3. 食べ物の見直し

日常でできる改善方法は、やっぱり食事管理です。

ここでは避けたいもの、摂りたいものをしっかりと意識できるように分類してみました。

<避けたいもの>

・甘いもの

甘いものを食べで急上昇した血糖値は、後で急激に下がり、イライラと過食の悪循環を作ります。

・カフェイン

神経を興奮させ、イライラしやすくなります。また、血管が収縮して血行が悪くなります。

<摂りたいもの>

・ビタミンB6

セロトニンの生成に関わり、気持ちの安定に役立ちます。(マグロ、レバー、ナッツ類などに多く含まれます。)

・大豆

大豆に含まれるイソフラボンはエストロゲンに似た働きができ、女性ホルモンのバランスを助けるといわれています。

  • 大豆

まとめ

毎月、生理前の1週間がつらいとなると、調子が良い期間は本当に短く感じられますよね。

とくに仕事にもプライベートにも強く影響してしまうのはよくありません。

特に育児に関しては、ストレスも大きく溜め込むのは非常に危険です。

身体と心の安定は、あなたに幸せを呼び込みます。

いつものことだからと我慢せずに、しっかり不調と向き合いたいとお考えの方で当院にお近くの方は、お気軽にご相談くださいね。

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